コンセプト

☆ 基本理念
☆ レベルについて
☆ カテゴリーについて
☆ ソロへのコダワリ
☆ 泣き言

☆ 基本理念

 みなさん、こんにちは。
 自然の中にいると、なんとなく心が和んできます。なんか幸せを感じてしまったりします。
 僕だけじゃなくてみんなそうだと思うんですが、気づいてないだけなのか、忘れちゃってる人がいるんじゃないでしょうか。そんな方たちに、自然の中で遊ぶ面白さを思い出してほしい、発見してほしいのです。世の中どんどん便利になって楽になっていくけど、汗をかくのも結構いいもんだと、幸せを感じてほしい。
 アドベンチャーゲームを通じて、いつのまにか笑顔になってて、周りもなんか笑顔になっちゃって、どんどん笑顔が広がっていったら、すごくステキですよね。
 “笑顔と幸せをはこぶ”
 そんなアドベンチャーゲームをつくっていきたいです。

☆ レベルについて

 @アドベンチャースクール

 オリエンテーリング、MTB、ロープアクティビティー(カヌー検討中)の初心者講習会です。対象は全くの初心者から初・中級者です。例えるなら、F1レーサー養成所ではなく、自動車教習所です。
 内容は基礎の基礎。MTBなら、はじめの漕ぎ出しから止まって足を着くなんてところからやります。
 アドベンチャー系大会にバリバリ出てる方からすると物足りないかも知れませんが、ずっと独学でやってると案外基礎を見落としていたりしてます。ロープの練習なんかは自分たちではなかなかできないと思うので、この機会にぜひどうぞ。

 @アドベンチャーゲーム

 アドベンチャー系大会が全く初めての人から、中級者くらいまでを対象としています。
 本当は「初心者から上級者までどなたでも100%満足できます!」と言いたい所ですが、我々のスキル、スケジュールの制約、選手のレベルの広さ等々を考えると、それは現実として我々には難しい、と言うのが本音です。
 でも、参加した人みんなに楽しかったと思ってもらいたいので、2003年大会は難易度の違うコースを2つ設定することにしました。といっても全く違うコースでは大変なので、オリエンテーリングの難易度を変えました。コースのほとんどは同じですが、チェックポイントの位置を少しかえて難しくしました。なれた人でも、少しは歯ごたえを感じてもらえるように考えました。今年はまだ未定です。
 MTBなど、コースそのものの技術レベルは、初めてでもがんばれば乗って楽しめるくらいで考えています。
 体力的には、スケジュールの制約も含めてですが、あまり体力のない人が、「疲れたけど気持ちよかった!」くらいでゴールできるようにと考えています。運営に余裕が出てきたら、体力が有り余っている人のためにオプションなども作れるといいなとは思っております。
 ほとんど運動経験のないような初めてさんが楽しめて、かつこの世界にハマらせてしまおう!というのも上田AGのネライの一つです。また、経験者が新メンバー入隊テスト(!?)の場として利用していただくこともまたネライの一つです。
 誤解のないようにお願いしたいのですが、決して上級者を排除しているわけではありません。上級者の方々にも楽しんでもらいたいと考えていますが、あくまでメインに考えているのは、「全くの初めてさん」から中級者くらいまで、ということです。上級者の方々からすると物足らないかもしれませんが、我々の意図をご理解いただくようお願いいたします。

☆ カテゴリーについて

 15歳以上(中学生除く)を対象とした一般の部と、小学4年生以上の子供と保護者を対象とした親子の部があります。かつ、一般の部はチームとソロがあります。チームは男女編成を問わない2〜3名。ソロは、その名のとおり単独です。
 一般チーム、親子に関しては特にそれ以外の規定はありません。
 ソロに関しては、安全管理上、初心者の方はご遠慮願います。ここでいう初心者とは、「地図読みを含むレース等の経験がない人」を指します。MTBやマラソンの経験があっても、レース等の状況の中で自ら地図を読んで進んだ経験のない方はご遠慮願います。ソロの部への参加は安易に考えないでください。
 上田AGは決してレベルの高い大会ではありません。しかし、標識のない危険のたくさん潜んだ自然の中で、自ら地図を読んで進まなくてはなりません。コースは決められていません。どこを通るかはあなたの判断に委ねられます。
 単独であれば、これから起こりえるさまざまな危険を予測し、それを避けるために最善を尽くし、自分の行動のすべてを決定し、また、トラブルが生じたときはすべてを自分で解決しなくてはなりません。チームであれば、万が一トラブルが起きた場合でも仲間の助けを得られる可能性もあり、単独よりも危険を少なくすることができると考えます。また、精神的な疲労もはるかに軽くなるでしょう。
 我々スタッフは、危険を極力減らし、起こりうるトラブルを予測し、何か起きた場合は迅速に対応するべく、対策を考えています。しかし、ゲーム中どうしても選手自身の自己管理に依存せざるを得ない部分があります。この最低限の“自己管理”を単独でしていただくためには、過去に同じような大会の経験をしている必要があると考えました。
 「じゃあソロの部は無い方がいいんじゃないの?」という気もしますが、それでもソロの部をなくさない理由は次の“ソロへのコダワリ”で話したいと思います。

☆ ソロへのコダワリ

 僕は、山に行ったりするとき、一人で行くのが好きです。仲間と話をしながら自然の中を歩いたり、MTBに乗るのは気持ちの良いことですが、何か物足りない感じがするのです。
 アドベンチャーレースは、男女混合のチーム制が多いようです。安全管理上の問題はもちろんあるでしょうけど、本を読んだり人の話を聞いたりしたところによると、真意は違うところにあるようです。アドベンチャーレースというのは、簡単にいってしまえばアウトドアスポーツの複合レースかもしれませんが、単にタイムを競うことが目的ではなく、人間としての総合力が問われるレースのようです。体力や技術が優れているだけではなく、極限状態の中でチームとして行動していく社会性などが必要であり、そういった点が大きな魅力の一つのようです。(チーム制云々を語るのは、僕よりよく分かっている方々にツッこまれる前にこの辺にしておきますね…(^^;)。)
 僕がアドベンチャーレースに出始めた頃、仲間を探すのに苦労しました。自分一人の力を試したいという思いもあり、「ソロの部があればいいのになぁ」と思っていました。もっとも、僕が山に入るようになったのはアドベンチャーレースに出るようになった後ですから、一人で出ていたらかなり危険な目に遭っていたと思いますが…。オリエンテーリングやMTBはソロが通常なのに、それらを複合したアドベンチャーではなぜソロがないのか、という疑問もありました。こうした経緯もあり、上田AGではソロの部を設ける事にしました。
 ・・・ん?そうすると、“初心者はソロお断り”はツジツマが合ってないんじゃない?と思われるでしょう。ごもっともです。でも、先にも書いたように、安全管理を考えるとやはりNGだと考えます。その代わり、仲間の都合がつかない方には他の選手と取次ぎをします。
 さて話を戻して、僕がなぜ山に行くときに一人がいいかと言いますと、その方が自然をより強く感じられると思うからです。人が一緒だと、神経の何%かは当然その人に向きますよね。その分、自然から得られるものが減ってしまうと思います。感動も減っちゃう気がします。“仲間と感動や喜びを分かち合う”のもとても素敵だと思います。しかし僕は、一人で山を感じ、逃げ出したい自分を抑え、苦難を乗り越え、ドキドキ冷や汗をかき、感動をかみしめることもまたすばらしいと思います。
 僕は上田AGを通して、皆さんに、自然の中で遊ぶ楽しさと同時に、一人でしか味わえない感動やドキドキ感、また孤独感を感じて欲しいと思っています。風の音と自分の鼓動しか聞こえない、あの感じを知ってほしい。
 上田AGとは関係ありませんが、僕は世界トップクライマー・山野井泰史氏が大好きです(本で読んだだけしか知りませんが)。ヒマラヤの岩と雪と氷の大岩壁に単独で挑む、チョーかっこいい人です。山野井氏の事が書かれた本「ソロ」と、本人が書いた「垂直の記憶」はオススメです。
 お断りしておきますが、僕はチームを否定しているわけではありません。また、単独で自然の中に入ることを推奨しているのでもありません。ただ、僕が単独が好きなので、上田AGにはソロの部があるのです。

☆ 泣き言(;_;)

 上田AGは、上田地域の中で、1日完結型で行います。初心者から対象にしているので、時間的制約、安全管理の問題があり、あまりエリアを広げることができません。自ずとコースは毎年似たような雰囲気になりがちです(我々主催者の努力の問題だと言われてしまいそうですが…)。オリエンテーリングを含んでいますから、毎年参加してくれている人は初めての人よりも土地カンがあり有利かもしれません。
 毎年新たな道を探したりエリアの開拓はしていきますが、地形などに関してはどうしようもない部分があります。しかし、知恵を絞って面白いことを考え、何度参加しても飽きることなく楽しんでいただけるよう、できる限りの努力をしていきます。皆様からのアイデアも大歓迎です。
 我々の力が及ばず参加者の皆様にご迷惑をおかけしたり、また納得のいかないこともあるかもしれませんが、精一杯対応させていただきます。ご理解、ご協力いただければ幸いです。
 よろしくお願いします。

 

上田Adventure Games実行委員会 : 浜口 公英
2004年 4月某日